データリダクション連続処理(グループ:DR)#

イベントデータをデータリダクション処理し、可視化まで持ってゆくための処理をできるだけ簡略化したコマンド群である。

DR.CopyData#

各DAQ CPU上にあるデータを/data/XXX以下へ持ってくるためのコマンドを実行する。測定中のデータおよび測定後のデータは、各DAQ CPUに分散して保存されているため、これらを解析するためには1ヶ所に集める必要がある。そのためのコマンドである。

パラメータ

runNo

正の整数(UInt4)

コピーしたいRun number

flag

正の整数(UInt4)

通常は省略、コピーではなくシンボリックリンクにするときは1

戻り値

なし

なし

DR.GetDataOfWhite#

中性子のTOFを切り出し、ビームカレントのノーマライズ、マスク、立体角補正を行う。詳細は各処理のコマンドの説明を参照の事。

  • GetHistogram

  • NormByBeamCurrant

  • DoMask

  • SolidAngleCorrection

それぞれの処理コマンドの引数は、本コマンドによって与えられる引数以外は、全てデフォルトの値が用いられる。

パラメータ

タイプ

説明

runNo

正の整数(UInt4)

解析するRun number

startTOF

正の整数(UInt4)

変換したいTOF領域の始め。-1ならデフォルトの0。

endTOF

正の整数(UInt4)

変換したいTOF領域の終わり。-1ならデフォルトの40000。

binTOF

正の整数(UInt4)

TOFのbin幅。

MaskFile

文字列(String)

コマンドDoMask用引数のMaskFileに同じ。

NormFactor

実数(Double)

コマンドNormByBeamCurrent用引数のNormFactorに同じ。 もし0なら、コマンドNormByBeamCurrentは使用しない。

戻り値

ElementContainerMatrix

DR.GetDataOfMonochroEi2#

入射エネルギーなどの引数を用い、TOFからエネルギー遷移を計算する。基本的にはGetDataOfMonochroEiと同じ処理を行うが、メモリの使用量が非常に少ない方式であるため、こちらを使用することを勧める。方式が異なるためパラメータも若干異なっている。EminとEmaxを明示することで、Eiの微妙に異なるデータ間での計算をより容易にしている。なお、Double Frameモードの測定にも対応している。

パラメータ

タイプ

説明

runNo

正の整数(UInt4)

解析するRun number

Ei

実数(Double)

入射中性子のエネルギー[meV]。

deltaE

実数(Double)

エネルギーbin幅[meV]。0.0ではエラー。

Emin

実数(Double)

エネルギー遷移の最小値[meV]。

Emax

実数(Double)

エネルギー遷移の最大値[meV]。

MaskFile

文字列(String)

コマンドDoMask用引数のMaskFileに同じ。

NormFactor

実数(Double)

コマンドNormByBeamCurrent用引数のNormFactorに同じ。

もし0なら、コマンドNormByBeamCurrentは使用しない。

offset_sec

実数(Double)

Proton数で規格化する際に、データに記録されている 測定時間がずれている場合に用いる(通常は0)

isCT8n

(bool)

Proton数を入手する際に使用する値をCT8neutronとする場合 にTrueとする。基本Trueが良い。

DetEffi

文字列(String)

検出器効率補正用ファイルの指定を行う。行わない場合は “None”。

戻り値

ElementContainerMatrix

DR.GetDataOfMonochroEi3#

入射エネルギーなどの引数を用い、TOFからエネルギー遷移を計算する。基本的にはGetDataOfMonochroEi2と同じ処理を行うが、同時に時間スライスができるように引数がある。

パラメータ

タイプ

説明

runNo

文字列(String)

解析するRun number(複数指定する場合はカンマ or スペース区切り)

Ei

実数(Double)

入射中性子のエネルギー[meV]。

Erange

文字列(String)

エネルギー情報。”Emin Emax bin幅” [meV]、カンマ or スペース区切り

MaskFile

文字列(String)

コマンドDoMask用引数のMaskFileに同じ。

NormFactor

実数(Double)

コマンドNormByBeamCurrent用引数のNormFactorに同じ。

もし0なら、コマンドNormByBeamCurrentは使用しない。

TimeSlice

文字列(String)

Timeスライス情報。”start end” [sec], カンマ or スペース区切り

MaskFile

文字列(String)

コマンドDoMask用引数のMaskFileに同じ(通常はdefault)

NormFactor

実数(Double)

コマンドNormByBeamCurrent用引数のNormFactorに同じ。

もし0なら、コマンドNormByBeamCurrentは使用しない。

offset_sec

実数(Double)

Proton数で規格化する際に、データに記録されている 測定時間がずれている場合に用いる(通常は0)

isCT8n

(bool)

Proton数を入手する際に使用する値をCT8neutronとする場合 にTrueとする。基本Trueが良い。

PulseHeight

文字列(String)

検出器のパルス波高値によるフィルタリングを設定する。 デフォルト値の場合は”-”、指定する場合は最小値のみ、 もしくは”<min>:<max>”とコロンで範囲を与える。

TimeDepBack

文字列(String)

時間非依存のバックグランドを差し引く。

“TOF:<min>-<max>” : 同じデータのTOF範囲をBKGとみなす

“DARK:<runNo>” : ダークカウントデータを用いる

DetEffi

文字列(String)

検出器効率補正用ファイルの指定を行う。行わない場合は “None”。

戻り値

ElementContainerMatrix

DR.ToPowder#

指定されたQの領域で全PSDのデータに対し円環平均をとる。与えるパラメータは、基本的にはdeltaQを入れるだけで自動計算される。

パラメータ

タイプ

説明

dat

Element-Container-Matrix

円環平均をとるデータ(Energy Transferへ変換済み)

startQ

実数(Double)

Q領域の最小値(-1.0で自動計算)

endQ

実数(Double)

Q領域の最大値(-1.0で自動計算)

deltaQ

実数(Double)

Qのbin幅

戻り値

ElementContainerMatrix

DR.MakeRunList#

指定したRun Noの測定情報を取り出す。RunNo, 測定開始時刻, 終了時刻, プロトンカレント, ゴニオ角度, 温度情報などがテキストとして出力される。この出力テキストは多次元解析を行う際に使用される。

パラメータ

タイプ

説明

start_run

整数(Int4)

最初のRun No

end_run

整数(Int4)

最後のRun No

output

文字列(String)

出力するテキストファイルの名前

flag_proton

整数(Int4)

規格化情報を指定する

0:何も指定しない, 1:Proton数のみ, 2:キッカー数のみ, 3:両方, 4:Proton数の欠損情報も含めた全て

isCT8n

(bool)

Proton数を入手する際に使用する値をCT8neutronとする 場合にTrueとする。基本Trueが良い。

devTemp

文字列(String)

温度デバイスのIROHA2上での名前を指定する

devGonio

文字列(String)

ゴニオデバイスのIROHA2上での名前を指定する

戻り値

なし