macOS用バイナリ版インストール#
- 著者:
稲村 泰弘
- 最終更新日:
May. 20th, 2025
- 対応空蟬リリース:
4.0 or later
概要#
本章では、2022年度から発表された macOS である Ventura (13.x) 及び Sonoma (14.x) 上で動作する空蟬のバイナリ版のインストールについて述べる。
なお、インストール用のバイナリファイルは、新しいApple Siliconチップ (M1 chip)版でのみで動作することに注意すること。
2022年11月現在で、対応しているMLFにおけるビームラインは以下の通りである。
BL(code) |
注意点 |
状況 |
---|---|---|
BL01(SIK) |
特になし |
対応済み |
BL02(DNA) |
QENSfitは含まず |
対応済み |
BL14(AMR) |
特になし |
対応済み |
BL15(SAS) |
Dviewは含まず |
対応済み |
動作環境#
以下のmacOSでのみ動作検証している。
Apple silicon(M serieas)用 macOS 15.3(Sequoia), 14.4 (Sonoma), 13.3 (Ventura)
手順の概要#
空蟬macOS版のインストーラは、macOS でよく使用されるパッケージファイル(ファイル名の拡張子が .pkg )として配布される。 このファイルをダブルクリックすることで「アプリケーション」フォルダに Utsusemi フォルダがインストールされる。
インストール#
空蟬のインストール#
インストーラをダブルクリックする。

後は通常のインストールダイアログが現れるので「続ける」を押す。

インストール先を変更せずに「インストール」を押す(インストール先は「アプリケーション」フォルダ)。

パスワードを入力する。

インストールが開始される。

インストールが完了するので、「閉じる」を押す。

インストールされるアプリケーション#
空蟬ソフトウェア群は、「アプリケーションフォルダ」の「Utsusemi」フォルダ内にある。もしくはLaunchPadからもアクセスできる。 インストールにより、以下のプログラムが準備される。

ここには以下のプログラムが準備されている。詳細は後で述べる。
Utsusemiアプリケーション |
説明 |
---|---|
D4MatSlicer |
D4MatSlicerを起動する。 |
D4Mat2Slicer |
D4Mat2Slicerを起動する。 |
M2PlotPlus |
M2Plotを起動する。 |
MPlot |
MPlotを起動する。 |
SequenceEditor |
SequenceEditorを起動する。 |
UtsusemiEnvironmentSettings |
【環境設定】空蟬のフォルダ環境変数を設定する。 |
UtsusemiShell |
Utsusemi環境が設定されたターミナルを起動する。 |
アンインストール#
アンインストールを行う場合は、アプリケーションフォルダ内の、Utsusemiフォルダをゴミ箱へ捨てるだけである。ただし完全には消去されず、幾つかフォルダやファイルが残される。これらも消去したい場合は手動で行うこと。
DATA_DIR フォルダ |
USR_DIR フォルダ |
また、幾つかの設定ファイルが残されている。次回インストールした時に初期設定として呼び出されるが、消去しても良い。
ホームフォルダ/Library/Utsusemi フォルダ |
$ rm -rf $HOME/Library/Utsusemi
ただし、これは不可視フォルダなので、通常目にすることはない。
問題が発生した場合#
想定とは異なる事象、例えばデータ処理が進まない、GUIのソフトウェアが想定される動作をしない(ボタンが効かない)などあった場合、空蟬のバージョンと症状、ログファイルを担当者(著者)に送付すること。
症状の情報について#
症状に関しては、
何をしようとして
どのコマンド(ソフトウェア)を使用して
何をしたら
どうなった
の情報を整理すること。
ログファイルについて#
macOS版では、データ処理中のログは、ターミナル経由で起動するアプリ ( SequenceEditor, D4mat, D4mat2 ) ではターミナル上に表示されるので、それをコピーする。
一方それ以外のアプリでは /tmp/mlfsoft.log に書き込まれるので、このログファイルを取り出すこと。 ただし、通常のファインダからはアクセスできないので、ターミナルから
$ cp /tmp/mlfsoft.log ~/Desktop
として、デスクトップにコピーするか、ファインダのメニュー「移動」から「フォルダの移動…」を選んででてきたダイアログに、 /tmp/ と打ち込めばこのフォルダにアクセスできるようになる。