A. 既存のD4Matデータを可視化する

ここでは、既に作成済みのD4Matデータを開き、可視化するところまでを示す。

D4Matデータの構造

作成されたD4Matデータは、2種類のファイルから構成される。

機能

拡張子

役割

パラメータファイル

xml

試料情報(結晶パラメータや入射中性子方位)と以下のデータファイルの名前などが収められている。 D4Matデータを開くという場合、このファイルを開くことを意味する。

データファイル

bin

4次元のデータが入っているバイナリデータ。

これらが一つのD4Matファイルとして機能する。

D4Matデータを開く

起動時のメインウィンドウ上の Open ボタンを押す。するとダイアログが開くので、そこで既に保存されているD4Matデータのパラメータファイル(.xml)を選択する。 開くと、 D4Matrix InfoRange , Step がパラメータファイルに応じて変更される。 また、このD4Matデータにマージされている各方位のデータ(vbinファイル)は、 File Components のリストに表示される。

fig03

データスライスと可視化

データスライスには2種類あり、3D可視化を行うためのスライスと2D可視化を行うためのスライスである。

データは4つの軸を持つ。画面上にはそれぞれの軸に対し、範囲(入力欄)、及びスライスするための軸(プルダウン)が設定できる(ステップ幅は変更不可能)。

範囲は任意で指定できる。変更した範囲を元の値に戻すには、戻したい軸の A ボタンか、全軸に対してデフォルト値に戻す Auto Fill ボタンを用いる。

スライス及び可視化を行うボタンには3次元データ用と2次元データ用があり、各軸で設定したスライス軸の組み合わせで使用できるボタンが変化する。

組み合わせ1: X-Axis, Y-Axis, Thickness, Thickness

2Dスライス用ボタン( Slice2D button )が使用可能となり、これを押すとM2Plotにて結果が表示される。

fig04

組み合わせ2: X-Axis, Y-Axis, Z-Axis, Thickness

3Dスライス用ボタン( Slice3D button )が使用可能となり、これを押すとSliceViewer3Dにて結果が表示される

fig05

データスライス結果の保存

Dump To Text

スライスの結果をテキストで出力する。フォーマットはax1,ax2,ax3,ax4,Intensity,Error である。必ず4つの軸を4列書き出すが、各軸のスライス用軸の設定を反映して出力する。すなわちThicknessの列はどれも同じ(範囲の中間値)となる。

Dump To Binary

Dump To Text と同様のデータを書き出すが、バイナリファイルとして書き出す。

Out3D as Text

3Dスライスで書き出すデータを、x1,x2,x3,Intensity,Errorの3つの軸+強度+エラーで書き出す。